【このマンガがやばい!!2018】日本屈指の漫画オタクが厳選。最高に面白いオススメ漫画ランキング2018年版!【完結篇】

どうもどうも、-秘密結社ATrACT-代表取締役社長・吉野シンゴです。

さぁ気が付けばこの季節。今年も今年とて皆さんお待ちかね。
日本屈指の漫画オタクによる今年の漫画総決算【このマンガがやばい!!】を開催いたしましょう。

このマンガがやばい!!】ルール解説!どどん。

【このマンガがやばい!!】とは…

-秘密結社ATrACT-古本支部-古本屋 後楽兎(アトラクト)-店主・吉野シンゴがその年に初めて読んだ漫画の中から独断と偏見でもって厳選10作品をランキング付けするという企画である…!!

もう一度繰り返すが、ノミネート作品は吉野シンゴがその年に読んだ漫画だ。
その作品が発表された年は関係ない…!

【このマンガがやばい!!】とは…!

往来の名作から、今をときめく新作まで、幅広い層の作品がランクインすることで全国の漫画ファンから毎年大きな注目を集める、日本最大級の漫画格付けである…!!!

でね。

このランキング付けをするために、今年に読んだ漫画を片っ端から挙げてみたのですが。
例年に比べて読み切った漫画の数が少ない。のである。
日本屈指の漫画オタクの名折れか。と思ったがそうではなかった。

今年は、連載中の漫画をいっぱい読みました。

はい。基本的に完結済みの(ブックオフで100円で売っている)漫画しか読まないことで世界的に著名な私・吉野シンゴではございますが、いろいろあって今年は連載中の漫画にところかまわず手を出していました。「いろいろあって」の部分はこんど語ります。

と、いうわけで。

今年の【このマンガがやばい!!】は…!

【完結篇】と【続篇】の豪華二本立てでござい!!

 

今記事は【このマンガがやばい!!2018【完結篇】】

私が今2018年に読んで読んで読み耽った【完結済み】漫画を独断と偏見と愛と勇気と希望でもってランキング付けしてみましたので、是非ともお楽しみくださいませ。今年も今年とて、大豊作。

ではさっそくいってみよう。

【このマンガがやばい!!2018【完結篇】】

 

第10位:綿密なる、「自身」殺害計画。

『女子高生に殺されたい』古屋兎丸

「その計画が9年も前から始まっていたと明かされる瞬間には、ぞッッとしてしまうぜ。」(sさん,21歳,男)

女子高生に殺されたいがために高校教師になった男・東山春人。彼の標的は1年3組の美少女・佐々木真帆(16歳)。彼女による“理想的な殺され方”の実現のため、密かに綿密に計画を練るのだった…!

いよいよ 僕の殺害計画を始動させよう

その衝撃的なタイトルに惹かれついつい手に取ってしまった『女子高生に殺されたい』が第10位!
しょっぱなから不穏な空気を流してしまってなんかすみません。反省はしていない。

女子高生に殺されたいが為に高校教師になった男の、9年に渡る「自身」殺害計画。

(はじめっから異常なんだけど、)読み進めていくうちに主人公の(更に)異常な執念深さに次第に次第に気付かされていくこととなり。その計画が9年も前から始まっていたと明かされる瞬間には、ぞッッとしてしまうぜ。

物語のオチ方も本当に後味が悪くって。
どうしたらこんなにも気味の悪いプロットを思い付くのだろうか。

奇才・’古屋兎丸’への興味が尽きない。

-ATrACTポイント-:82%
オススメ度:★★★★☆

 

第9位:お前の「とんち」で、世界を救え。

『奇怪噺 花咲一休』河田悠治,小宮山健太

「屁理屈大好き小僧の私にはドンピシャが過ぎる作品でした。」(sさん,21歳,男)

あるところに“とんち”問答が好きな化け物と、どんな“とんち”問答にも答える坊主がおったそうな。坊主と化け物、一人と一匹の出会いが怪異な噺を描きだす! “とんち”が織りなす奇怪譚、はじまりはじまり…。

命懸けの「とんち」物語『奇怪噺 花咲一休』が第9位にランクイン!何故、こんなにも面白いのに打ち切られてしまったんだ…!!

口先だけでは救えない命があると知り、絶望に打ちひしがれていた少年。しかし、とある化け物との出会いで彼は息を吹き返す。
この口先だけの空論が… 本当になっちまうかもしれねぇだろ
この切り返し。最高に痺れましたねぇ。

頓知(とんち)で世界を救うとは、此は如何に。詳しくは読んでくれとしか言えないが、とにかく機転を利かせて戦うんですよ。パワー系バトル漫画じゃあなくって、頭脳系バトル漫画ですね。いや、頭脳系というか、屁理屈系だな。屁理屈系ってなんだ。

毎話毎話、屁理屈をこねくり回して難関を乗り越えて行くとんち坊主・とんち化け物の偏屈っぷりは痛快愉快。駄洒落的台詞回しも心地良く。観ていて飽きることがありませんでしたね。言葉遊びだの論理パズルだのが好きな人は絶対にハマる。

「今度こそ…俺のとんちで救ってやる それが今日より俺が目指す とんち道だ」

-ATrACTポイント-:91%
オススメ度:★★★★★

 

第8位:フツ―の青春を願う超能力少年に、平穏な日々は訪れるのか…?

『モブサイコ100』ONE

「モブくんの師匠・霊幻が最ッ高にカッコいい。ズル賢くて嘘吐きで、本当にダメな大人なんだけどな。でも、大人ってのはこうあるべきだっていうカッコよさがある。キメるときはキメるんだよ。人としてこうありたい。」(sさん,21歳,男)

自己表現がヘタな超能力少年、通称・モブ。普通の生き方にこだわり超能力を封印しているモブだが、感情が高ぶり数字が100になったとき…少年の身に何かが起こる!!!!

フツーの生活を送りたいのに…超能力者であるが故の苦悩・葛藤がこれでもかというほど描かれていた『モブサイコ100』が第8位にランクイン!

主人公のモブは、強大な超能力の持ち主だとはいっても、それ以外はフツーの中学二年生と何も変わらない。
フツーの学校生活、フツーの友情、フツーの悩み、フツーの恋愛…超能力を持っていたって、フツーの青春を送ることを望んでいる。
中学二年生という多感な時期を生まれつき持つ超能力と共に過ごさなくてはならないモブ。
そんな彼の能力に目をつけ、次々と現れる宗教団体、不良番長、謎の秘密組織…

フツーの青春を願うモブに、平穏な日々は訪れるのか…?

絵柄はかなりお粗末に感じますが、それが逆に味を出しているという奇妙な例。
多分こんな絵柄でなかったら重過ぎて読めないんだと思う。
ストーリーは本当に重いんだけど、コメディセンスが光りすぎててテンポも物凄く良くてどんどん読めちゃったのがまたすごいところ。
こんな一気に漫画を読んだのも久しぶりでした。

世界征服を企む秘密結社とか、この世界を支配する「神」になろうと暗躍する悪霊とかとか。。。とてつもないスケールの敵と散々あれだけ戦ってきたのに、
この物語のラスト・到達点が「青春の1ページっていうのが本当に素敵だと思いました。

人の心の成長を泥臭くも綺麗に描いた漫画。

-ATrACTポイント-:93%
オススメ度:★★★★★

 

第7位:魔力ゼロの少年、(※手違いにより)魔法学校へ。

『エム×ゼロ』叶恭弘

「何もかもみんな、魔法にかかったみたいに楽しかった。」(sさん,21歳,男)

私立聖凪高校に落ちた九澄大賀。入試の時に出会った女の子が忘れられず、勢いで聖凪高校に押しかけたらトラブルに遭遇! 教師も生徒も魔法を使う魔法学校に通う事になった九澄の、魔法ライフスタート!!

魔力ゼロなのに魔法学校へ通うこととなった少年の奮闘を描く学園ラブコメファンタジー『エム×ゼロ』が第7位に!先日、「ジャンプ展」へ行ってきたのですが。そこで展示されていた(未だ読んでいないモノの)中でいちばん面白そうだったのでその帰り道に買ってきました。大当たり。

先ずとにかく主人公・九澄大賀が好き。
魔力はゼロだが、その分を戦略ハッタリでカバーする。
転校初日に色々あって、周りからは最強キャラだと勘違いされることになった主人公。(この辺は『エンジェル伝説』を思い出した。)
でも実は魔法の使えない・実はめちゃくちゃ立場の弱い主人公が、如何にして魔法使いを出し抜くのか。そのギリッギリの駆け引きに毎度ワクワクさせられる。実力では敵わない相手をどうにかして攻略する(時には煙に巻く)お話がめちゃくちゃ好きなんですよね。(『HUNTER×HUNTER』のv.s.ゲンスルーだったり、『封神演義』の太公望の立ち回りだったり。)
ぜんッぜん別ジャンルなんだけど、ザ・クロマニヨンズ『日曜日よりの使者』の「適当な嘘をついて その場を切り抜けて 誰一人 傷つけない」ヤツってすごくカッコ良いじゃない。時に嘘を吐いてでも、それでその場を凌げるなら。それで誰かを護れるなら、と。ギャグとして使われることが多かったですが、それもまた大切な要素だと思う。
戦略とハッタリを使いこなせる主人公に憧れてしまいます(。てか『エンジェル伝説』と『HUNTER×HUNTER』と『封神演義』の良いとこ取りみたいな主人公だな。面白くない訳がない)。

そして、オチがとても素敵で。
この作品は、魔法学校が舞台の、言わば「魔法」がテーマの物語。
最終章で主人公がそれまでの学園生活を振り返って「何もかもみんな 魔法にかかったみたいに楽しかった」と語る。
この学園生活自体が・物語自体が「魔法」であったと、ハッとさせられた。
この漫画を読んでる読者は「魔法」にかけられていたんだな。

なんとも素敵な魔法学園生活を、どうもありがとう。

-ATrACTポイント-:93%
オススメ度:★★★★★

 

第6位:その演技は、世界を変える。

『THE STAR』島崎譲

「演技で戦争を止めただと・・・・」(sさん,21歳,男)

長瀬優也は、オーディションをきっかけに芸能界の「スター」への階段を駆け上っていく。アイドルとの恋愛、様々なハプニングと妨害工作、そしてそれをはねのける長瀬の圧倒的才能と、人をひきつける魅力! あなたは、スターを目撃する――。

元バイト先の店長に「最強にぶっ飛んでる漫画があるんだけど。吉野、こういうの好きっしょ?」と貸していただいた迷(名)作!!超次元熱血役者物語『THE STAR』が第6位にランクインッ!

演技によって衝撃波を出したり夢を見せたりはお手の物。
そりゃあ最終的に戦争くらいなくせるよ。…どうかしてるぜ。

でも、いいじゃないか、超現実でも。
奇蹟の演技は世界を救う。それだけだ。

「あんなふうになりたい!!少しでも近づきたい!!」

世界を変えた最終回。その後の番外編では1人の少年を変えた

最高かよ

世界を変えた事に比べたら本当にちっぽけな話なのかも知れないけど、街の片隅で起こる等身大の物語にこそ俺は心を動かされる

「演技」の底力に心を動かされる名(迷)作

-ATrACTポイント-:87%
オススメ度:★★★☆☆

 

第5位:大人気漫画家の死を隠蔽し、続きを描き続けた男たちの行く末は…!?

『ミリオンジョー』市丸いろは,十口了至

「その絶妙なリアリティを孕んだストーリーテリングに、ゾクゾクしっぱなしだ。」(sさん,21歳,男)

最新巻の初版部数が500万部を超えるなど、数々の記録を更新し続け、多くの人々に勇気・希望・興奮を与える少年漫画の金字塔『ミリオンジョー』。その作者・真加田恒夫が連載中に急死した――!担当編集者の呉井は続きを楽しみに待つ読者のため、真加田の死を隠蔽し、自らが続きを描くことを決意する……!

現代における大きくなり過ぎた漫画の影響力に真正面から向き合った。漫画家なりすましサスペンス『ミリオンジョー』が第5位に。

さて、取り敢えず……危なっかし過ぎる…!!

初っ端で作者コメントの違和感がネットで指摘され、アクションシーンの画の違いや細かなクセも見抜かれ…熱狂的なファンは怖い。そんなとこ普通気付かんって…
他にも、コラボ企画での面会の必要性や人気アンケートの急降下、半ストーカー行為による住所バレ等々…
漫画執筆・雑誌掲載外にもピンチは盛りだくさん。

もう、見ていられない程の綱渡りの連続。見てるこっちがハラハラしっぱなし。
大人気漫画家に成りすますのは本当に容易なことではありませんので、みなさんは決して真似しないように。

言っただろ? 最後まで描き上げるんだ 最終回まで…!!

成りすましサスペンスとしてのハラハラドキドキ感もさることながら、この作品から痛いほど伝わってきたのは、漫画愛

経済効果とか責任感とかお金儲けの為とか…作者の死を隠蔽してまで『ミリオンジョー』の続きを描き続けるオトナの事情的な理由は多過ぎるほどあるのだが、
結局のところ、多くの人々の希望である『ミリオンジョー』を未完のままで終わらせるわけにはいかない!!というアツい魂が原動力になっていたところが素晴らしい。

多くの謎を残す『ミリオンジョー』の続きを楽しみに待つ読者の為に、『ミリオンジョー』を生きる希望にしている読者の為に、そして、自らの漫画愛に突き動かされ…

幾多の困難を乗り越え、呉井は最終回へのネームを描き続ける…!!

漫画を愛した故の暴走行為
その果てに彼を待ち受けるものとは…!?

-ATrACTポイント-:91%
オススメ度:★★★★★

 

第4位:「愛人作り」という「超軟派」の向こう側に、私は「漢の美学」を見た。

『フリンジマン』青木U平

「馬鹿馬鹿しいことを大真面目にやるお話が、狂おしい程に大好きなんです。」(sさん,21歳,男)

場末の雀荘に集まった4人の男たち。彼らはある共通の願望で繋がっていた。その願望とは「愛人を作りたい!!」という清々しいまでに不純で、申し開きできないくらいにストレートなものである。そして男たちは『愛人同盟』を結成する!! 不倫のベテランである井伏(通称:愛人教授)から、愛人作りのノウハウを伝授される田斉たち。果たして、彼らは愛人を獲得することができるのか‥‥ッ!?

「アナタがたの『愛人作り』という『超軟派』の向こう側に 自分は…『漢の美学』を見たッ!!」

第4位は、真っ直ぐ不純な不倫漫画『フリンジマン』!良くも悪くもぶっ飛んだ先輩に勧めてもらいました。この先輩が教えてくれる作品はどれもこれも面白くって困っています。

「『オハヨウゴザイマス』の後に アナタの名前を呼ぶ女(ヒト)は 間違いなく『愛人の原石』です」

様々なリスクを顧みずひとつのことに情熱を傾けるその姿勢…やっていることは、どうしようもないコトなのに。彼らがあまりにも真剣なもんだから。謎に緊張感が凄まじくて、ついつい魅入っちゃったよね。本気で馬鹿をやると面白いっていうのの最強の実例。ずーーっと笑っていましたよ。

不倫は文化らしいです。

-ATrACTポイント-:96%
オススメ度:★★★★☆

 

第3位:好きになった人が、「世界」そのものだった。ただ、それだけの、世界を懸けた恋愛漫画。

『バイオーグ・トリニティ』大暮維人,舞城王太郎

「心配ない、必ず最後に愛は勝つ。なのだぜ。」(sさん,21歳,男)

「ヤバい、マジで榎本芙三歩のことが好き過ぎて俺死ぬ」
両掌に穴が空き、好きなものを吸い込んで融合できてしまう病気「バイオ・バグ」。あやういバランスで成り立つ世界で、恋心とか青春とかはどうなっちゃうのよ? まさかの二人が描き出すラジカルポップな青春群像劇、開幕なのだぜ。

第3位は。好きになった人が、「世界」そのものだった。ただ、それだけの、世界を懸けた恋愛漫画『バイオーグ・トリニティ』。私の敬愛する漫画研究会の大先輩に勧めていただきました。

この穴は全ての謎につながっている!!

「バイオ・バグ」だとか、宙を構成する「トリニティ」だとか、「40年前の世界」だとか…緻密に構成され過ぎてワケが分からないコト請け合いの超近未来世界観に。なにも考えず、この「穴」に飛び込んでみてほしい。だってコレは、ちょっっとばかりスケールの大きな、ただの恋愛漫画なんだから。

彼らの愚直な恋心が、どうしようもない世界の結末を・頑なな世界を変える───。

相も変わらず大暮維人の超絶漫画技巧は健在で。他に類を見ない変態的作画表現。ほんと、観ているだけで楽しいですねぇ。

「フミホが… この世界が「明日もある」という保証など もうどこにもねぇんだぜ?」

さて。「物語」というのは、絶望の大きさに比例して幸せな結末を迎えた時のにやにや継続時間が長くなるそうです。私はあと40年はにやにやが止まりそうにありません。

『バイオーグ・トリニティ』fin(e).

-ATrACTポイント-:92%
オススメ度:★★★★☆

 

第2位:「マンガ」とはなにかを描き走り続けるマンガ家マンガ。

『G戦場ヘヴンズドア』日本橋ヨヲコ

「胃の底が、熱くなった。」(sさん,21歳,男)

2つの若い才能の運命的な出会い!人気マンガ家“坂井大蔵”の息子でありながら、その父を嫌って小説を書く町蔵と、大蔵に憧れてマンガを描く鉄男。やがて、2人は合作で漫画大賞に応募することに…。

マンガは、人生を捻じ曲げ、そして真っ直ぐにする。

人気マンガ家の息子と、敏腕編集者の息子が出会ったのは、考えてみれば、あまりにもできすぎた偶然だった。彼らはそれが約束されていたかのように、別々の道を歩むことになったが。───点はいつしか、線になる

第2位。「戦友」とは、「人間に必要なもの」とは、そして「マンガ」とはなにかを描き走り続けるマンガ家マンガG戦場ヘヴンズドア』。胃の底が、熱くなった。

人間味溢れる青臭さ。激臭です。こんなの本棚に並べて置いたら他の本ににおい移りしてしまいそうで。少なくとも、この本を読んでいた私には相当に青臭いにおいがこびりついてしまったようです。ここ数日はいつにも増して臭いと思いますが、放っておいてください。動き出さずにはいられない。

「…からっぽじゃ、なくなったよ。」

ライバルなんて言葉じゃ甘ったるい。「戦友」二人の漫画道。

「…もしお前がもう一度…オレを震えさせてくれるのなら、この世界で、一緒によごれてやる。」
ビリッビリに震える作品と出会いました。

しっかし俺、ハッピーエンドの物語が好きだなぁ。

-ATrACTポイント-:96%
オススメ度:★★★★★★

 

第1位:全てが覆される快感を。

『彼方のアストラ』篠原健太

「途方に暮れる完成度。」(sさん,21歳,男)

宇宙への往来が当たり前になった近未来。高校生のカナタ、アリエスら9名は“惑星キャンプ”に旅立つ。未体験の宇宙旅行に胸を躍らせながら惑星に降り立った彼らを待ち受ける、予想外の事態とは!?

栄光の第1位は、『彼方のアストラ』!今すぐに読みたまへ。桁違いの完成度だ。

宇宙の片隅で迷子になった高校生たちのお話なんだけど。最初はね、みんなで協力して生還するぞー!っていうお話だと思っていたんです。もちろん、そんなジャンプらしい「友情・努力・勝利」の物語としても最強に面白いのですが…

自分の信じてきたものが根本からひっくり返される気持ち良さったらないよね。

全てが伏線。そんな大袈裟な、と思うかもしれないが。そんなこと言う奴はまぁ黙って読めって。言ってる意味が解っから。

ジュブナイルサバイバル×SFサスペンス。見事が過ぎる融合。全5巻とは思えない満足度。
何か語るとネタバレになりそうなのでもう何も言わない。

あぁ。まだ何も知らずにこの衝撃に打ちのめされることのできるキミたちが羨ましいよ。

-ATrACTポイント-:99%
オススメ度:★★★★★★★

 

総括・オブ・ザ・【このマンガがやばい!!2018【完結篇】】

01.『彼方のアストラ』篠原健太
02.『G戦場ヘヴンズドア』日本橋ヨヲコ
03.『バイオーグ・トリニティ』大暮維人,舞城王太郎
04.『フリンジマン』青木U平
05.『ミリオンジョー』市丸いろは,十口了至
06.『THE STAR』島崎譲
07.『エム×ゼロ』叶恭弘
08.『モブサイコ100』ONE
09.『奇怪噺 花咲一休』河田悠治,小宮山健太
10.『女子高生に殺されたい』古屋兎丸

 

と、いうわけで。

【このマンガがやばい!!2018【完結篇】】第1位から第10位を発表してまいりましたが。
今年も傑作揃い。10作品に絞り込むのにかなり苦労しました。選考期間中は、厳選に厳選を重ねるあまり夜も眠れず昼に眠るという乱れきった生活リズムを刻んでおりましたが、これにて無事に生活リズムが整いそうです。

いや、ほんと苦労したので、せっかくなので惜しくもベスト10入りを逃した漫画たちもどこかで発表しようと思いますよ。乞うご期待なのだぜ。

今年も良い漫画とたくさん出会えて良かった。

以上、【このマンガがやばい!!2018 【完結篇】】でしたッ。

では、続きまして、連載中漫画ランキング【このマンガがやばい!!~’18【続編】】をお楽しみ下さいませ。