【vol.9】長時間やるよりも自分のパフォーマンスを最高に!ジョシュ・デイヴィス『成功する人は、2時間しか働かない』

-古本屋ATrACT-書籍図鑑vol.9

成功する人は、2時間しか働かない

この本の著者-ジョシュ・デイヴィス-氏はコロンビア大学の社会心理学の博士でです。
さらに精神科学、心理学に元ずくリーダーシップを研究する国際機関「ニューロリーダーシップ・インスティテュート」で、当時研究委員長を務めた大御所さんです。

もちろん研究者なので論文を基に理論を提示し脳科学方面からアプローチをして本書を書きあげています。

よくある「私はこうやったからうまくいった」というような成功体験ではなく客観的な評価に基づいているので信憑性はOK!

最高のパフォーマンスが出せる二時間を作り出して結果を出すこと
この最高の二時間を作り出すために以前ご紹介した『最高の休息法』も併せて読むとより自分のポテンシャルが出せるようになるのではないでしょうか。

さて、著者は本書では次のようなことを述べています。

「仕事が終わらないと悩む人々に本当に必要なものは”効率化”ではなく、

”毎日、結果を出せるとびっきり最高な2時間を作る条件をそろえること”である。

つまり、効率化によって時間の無駄を削ることも大切だが、さらに大切なことは自分のパフォーマンスを最大限に発揮できる時間-ベストタイム-を設けることだと言っているんです。

本書の冒頭には成功した人の例としてベンジャミン・フランクリンを挙げています。
アメリカ建国の父として有名なフランクリン氏ですが、私は恥ずかしながら全く経歴を知らない方でした。そんな私にも分かりやすいよう【『フランクリン自伝』松本慎一・西川正身訳、岩波文庫】からの引用をしながら具体的にどんな成功を収めたかを綴ってくれています。

本書を通して図らずもフランクリン氏の凄さが分かったのは大きな収穫でした!
少し話がそれますが、あの人のキャリアはマジで化け物です。
フランクリン氏のキャリアを挙げますと

著述家、発明家、科学者、印刷業者、哲学者、政治家、郵便局長、外交官など。

普通どれか一つでしょうよ。壮絶なキャリアです。

そんな氏はさぞや自分の時間を削りに削ってすべてを仕事に捧げたのだとお考えでしょうか。

実はそんなことはなかったんです。

氏は昼間に息抜きや、その他もろもろをするために2時間の休憩を入れたり、夕方には音楽や娯楽・雑談を楽しみ、夜には十分な睡眠をとっていたと本書でいわれています。

つまり、氏の成功はすべてを仕事に捧げたからではなく、寧ろ他の友人たちとのつながりや楽しみ、健康維持などの時間を確保したからこそ成功したのだと述べられているのです。

フランクリンは多忙な日々の中で最大のパフォーマンスを出すには心と体をどうコンディショニングすればいいのかわかっていたのだと思います。

あなたもフランクリンのように自分の最大の力を出せる時間を作ってみませんか

総評:90%
オススメ度:★★★★★

書籍データ
作者:ジョシュ・デイヴィス
訳:西川美樹
発表年:2015
出版:徳間書店