【vol.19】東野圭吾の黒い顔を知っているか?『黒笑小説』

-古本屋ATrACT-小説図鑑vol.19

黒笑小説

作者:東野圭吾
発表:2008
出版:集英社

東野圭吾が描く、「黒い笑い」
平静を装いながら文学賞の選考結果を待つ作家、内心では「無理だろう」と思っている編集者――。文壇事情を皮肉たっぷりに描く短編の他、笑いをテーマにした作品を収録した傑作短編集。

多くの人が’東野圭吾=シリアスミステリ’というイメージを持っていると思うが、
実は彼の著書にはコメディ作品も多い。
そしてそのどれもが実に面白い。
実はおふざけが本業なのかも。
今作はブラックユーモア。
どれもこれも黒い笑いに満ちているのだが、
出版業界を黒く笑うアレは彼にしか描けない。
個人的には、アニメ・おもちゃ企業に翻弄されまくる家族のお話がいちばん好み。
可愛いものは全部おっさんが生み出してるってのはホントそう。

総評:82%

オススメ度:★★★★☆