【vol.2】読者が犯人。ミステリ界の不可能トリックに挑んだ意欲は凄い。が、ふざけるな『最後のトリック』

-古本屋ATrACT-小説図鑑vol.2

最後のトリック

「この小説をここまで読んできた、読者であるあなた、あなたが××××を殺したのだ」。

「読者が犯人」というミステリー界最後の不可能トリックのアイディアを、二億円で買ってほしいーーーー。
スランプ中の作家のもとに、香坂誠一なる人物から届いた謎の手紙。
不信感を拭えない作家に男は、これは「命と引き換えにしても惜しくない」ほどのものなのだと切々と訴えるのだが…

読者が犯人、ミステリ界の不可能トリックに挑んだ意欲は凄い。

それを完成に導くための物語の構成も面白かったよ。

が、流石にふざけるな。

総評:16%

オススメ度:★★☆☆☆

作品データ
作者:深水黎一郎
発表年:2014
出版:河出書房新社