【vol.5】バラまかれた叙述トリックの嵐。『葉桜の季節に君を想うということ』。

-古本屋ATrACT-小説図鑑vol.5

葉桜の季節に君を想うということ

作者:歌野晶午
発表年:2007
出版:文藝春秋

素人探偵のもとに持ち込まれた霊感商法事件の意外な顛末、そして…。あなたは最後の一文まで、ただひたすら驚き続けることになる。
「何でもやってやろう屋」を自称する元私立探偵・成瀬将虎は、同じフィットネスクラブに通う愛子から悪質な霊感商法の調査を依頼された。そんな折、自殺を図ろうとしているところを救った麻宮さくらと運命の出会いを果たして——。あらゆるミステリーの賞を総なめにした本作は、必ず二度、三度と読みたくなる究極の徹夜本。

終盤のどんでん返し、真相が明かされる場面には…

バラまかれた叙述トリックの嵐。

だが、何よりも私は「何でもやってやろう屋」・将虎の生き様に惚れてしまった。

こんな男になろう。

総評:61%

オススメ度:★★★★☆