【vol.38】この物語技法が飽和してしまった時代、私は『シックス・センス』にもう一捻りを期待してしまっていたのかもしれない。

-ATrACTシネマ-映画図鑑vol.38

シックス・センス

監督:M・ナイト・シャマラン
脚本:M・ナイト・シャマラン
出演者:ブルース・ウィリス,ハーレイ・ジョエル・オスメント,オリヴィア・ウィリアムズ
発表年:1999
制作国:アメリカ合衆国

高名な精神科医のマルコムは、かつて担当していた患者の凶弾に倒れてしまう。リハビリを果たした彼は、複雑な症状を抱えた少年・コールの治療に取り掛かる事に。コールは常人には無い特殊な“第6感”――死者を見る事ができる能力――を持っていた。コールを治療しながら、彼によって自らの心も癒されていくマルコム。そして彼には予想もつかない真実が待ち受けていた……。

驚愕の結末!圧倒的どんでん返し!!

がウリの作品だったハズだが、私のカンが冴え渡りすぎて、オチが読めてしまった。非常に申し訳ない。

確かにあのラストは素晴らしい。

そこに至るまでの展開も伏線も、とても丁寧で高精度。

一度観ただけで全てを理解することはできないであろう、もう一度観直して検証する価値のあるものであった。

だが、読めてしまった。

観客にオチを予測されてしまうというはこの手の作品では致命的な欠点であるように思う。

大どんでん返しを期待していた私すれば肩透かしをくらってしまったような感覚だったが、

コレはおそらく私のカンが異様に鋭かっただけであろう。

…冒頭の監督からのネタバレ禁止令は笑ってしまった。

 

ヒューマンドラマ部分もまぁまぁ面白かった。

から、名作と呼ばれるのも頷ける。

この物語技法が飽和してしまった時代、私は『シックス・セン‎ス』にもう一捻りを期待してしまっていたのかもしれない。

総評:58%

オススメ度:★★★★☆