【俺だってヒーローになりてえよ】‘ひろたつ’先生プレゼンツ、学生にオススメの本!【特別寄稿】

どうも、読書中毒ブロガーのひろたつです。普段は「俺だってヒーローになりてえよ」というどうしようもないブログを運営しています。よろしくどうぞ。

このたびこちらのサイトの管理人である吉野シンゴさんよりご依頼を受け、寄稿記事をしたためさせていただいている。しばしお付き合いいだたきたい。付き合いたくない人は、我慢することを覚えよう。これもいい機会だ。

今回の記事テーマは…

さて、私は普段から読書中毒ブロガーを称し、ネットを使って不特定多数の方々に日々、オススメの本を紹介している。

そんな私の活動を評価していただたいのか、吉野シンゴさんから今回寄稿記事を書くにあたって指定されたテーマは、

「学生にオススメしたい本」

なるほど。読書中毒ブロガーの面目躍如である。素晴らしいテーマを持ってきてくれるもんだ。

ということで、しばし私の普段ほとんど使い機会のない脳みそを使って、前途有望な学生たちに贈るべき本を吟味してみた。

ただ、残念なことに私は絶望的なまでに学生時代を満喫してこなかった人間なので、まともな学生にどんな本をオススメしたらいいのか、皆目検討がつかなかった。

それに私は基本的にチンパンジーレベルの頭脳しか有していないので、アホみたいな本しか読んでいない。これまで私が読んできた数千冊の本の中で、学生に紹介できるような本なんて、一握りである。

アホなりに選んでみました

今更自分のアホさ加減や、適当な本しか読んでこなかったことを嘆いても仕方ない。今の自分にできる限りのことをしよう。

ということで、ドブのように濁った私の読書歴の上澄みも上澄み、ほんの一握りの中から、死ぬ気で珠玉の8冊を選定させてもらった。数千冊の中の8冊である。さすがにまともなラインナップになったと自負している。

学生といっても幅が広いので今回は、

小学校高学年向け…2冊

中学生…2冊

高校生…2冊

大学生…2冊

と、全世代別に選出してみた。それぞれ参考にしてもらいたい。なんという気の回りよう。分かったか、これができる大人ってやつだ。ただし、幼稚園生とか専門学生とか短大生の方は、またの機会にしておく。これは大人の事情ってやつである。(選ぶのがめんd…以下略)

いい加減私の駄文にウンザリしてきてる皆さんの気配を感じ始めたので、本の紹介に移ろう。私は完全にふざけた人間だが、紹介する本たちは超真面目なので安心してほしい。

では行ってみよう。

小学校高学年向け

まずは小学生高学年向けである。

私が本にハマり出したのがこのくらいの時期だったので、選出する本にも気を配っている。ぜひともこの2冊をキッカケに、小説の面白さに目覚めてほしい。

『獣の奏者』上橋菜穂子

王国の矛盾を背負い、兵器として育成される凶暴な蛇――闘蛇。
各界で話題騒然!傑作ファンタジー巨編、ついに文庫化。

リョザ神王国。闘蛇村に暮らす少女エリンの幸せな日々は、闘蛇を死なせた罪に問われた母との別れを境に一転する。母の不思議な指笛によって死地を逃れ、蜂飼いのジョウンに救われて九死に一生を得たエリンは、母と同じ獣ノ医術師を目指すが――。苦難に立ち向かう少女の物語が、いまここに幕を開ける!

まずは超ベストセラーから紹介。有名すぎて紹介するのがちょっと恥ずかしいぐらいなのだが、それでも超面白いのでこれは外せないだろう。

全4巻という大作でちょっと尻込みするかもしれないが、まずは最初の2冊『闘蛇編』と『王獣編』だけでも十分楽しめるので、ぜひ。

 

『穴 HOLES』ルイス・サッカー

無実の罪で少年たちの矯正キャンプに放りこまれたスタンリー。かちんこちんの焼ける大地に一日一つ、でっかい穴を掘らされる。人格形成のためとはいうが、本当はそうではないらしい。ある日とうとう決死の脱出。友情とプライドをかけ、どことも知れない「約束の地」をめざして、穴の向こうへ踏み出した。

隠れた名作と呼ぶに相応しい傑作。アメリカでは一番優れた児童書に贈られる”ニュービリー賞”を獲得しているだけあり、ハラハラとドキドキが詰まった最高の一冊である。

ストーリーもさることながら、含蓄深い設定と、練られまくったプロットには、大人も悶絶である。

 

中学生向け

多感で色々と不安定になりがちな中学生時代は、どんな作品を読んでも影響を受けられる。

大人になって腐りきった感性しか持ち合わせていない私からしたら、羨ましいことこの上ない時期である。あー、中学時代に戻りたい。

で、そんな羨ましい中学生にオススメしたいのが、こちらの2作品。

『ワンダー』R・J・パラシオ

オーガスト・プルマンはふつうの男の子。ただし、顔以外は。生まれつき顔に障害があるオーガストは、はじめて学校に通うことになった。だが生徒たちはオーガストの顔を見て悲鳴をあげ、じろじろながめ、やがて「病気がうつる」と避けるようになる。一方で、オーガストの話をおもしろいと感じる同級生は少しずつ増えていた。そんなとき、夏のキャンプで事件が起こる……。全ての人に読んで欲しい、心ふるえる感動作。

美醜に敏感になる年頃に、この作品はグッサグサとぶっ刺さるはず。なんてったって大人の心も切り裂く破壊力を持った作品なのだから。

人はビジュアルに脳を支配されている。『ワンダー』を読むことで、その事実に気付くはずである。そしてその事実がどれだけ残酷で、自分たちが知らず知らずのうちに、残酷さに加担していたかも知るはずだ。

外見も内面も簡単には変えられないし、人それぞれである。

それが一体どういう意味を持つのか、この作品を読んで考えてみてほしい。

 

『カラフル』森絵都

生前の罪により、輪廻のサイクルから外されたぼくの魂。だが天使業界の抽選にあたり、再挑戦のチャンスを得た。自殺を図った少年、真の体にホームステイし、自分の罪を思い出さなければならないのだ。真として過ごすうち、ぼくは人の欠点や美点が見えてくるようになるのだが…。不朽の名作ついに登場。

これ超好き。人生最高レベルで好き。全人類に読んでもらいたい。

小説作品って、それこそ数え切れないぐらいあるけれど、読めばどこからしらが物足りなかったかり、気にかかる部分があったりする。私のように読みまくっている人間ならなおさら。

でも『カラフル』は満点。マジで非の打ち所がない。最初っから最後まで完璧。

読み終わったときに「いい作品と出会っちまった…」という感覚がすごかった。

超オススメ。

 

高校生向け

ほぼほぼその人の人格が固まるであろう高校生時代。そんなときに楽しむべき本は…と考えるとなかなか難しい。だってもうこの頃には自分で面白い本を選ぶ能力が備わっているからだ。

ということで、オススメというよりは「これを読むと、世界が広がるよ」という名作をチョイスさせてもらった。

『フェルマーの最終定理』

17世紀、ひとりの数学者が謎に満ちた言葉を残した。「私はこの命題の真に驚くべき証明をもっているが、余白が狭すぎるのでここに記すことはできない」以後、あまりにも有名になったこの数学界最大の超難問「フェルマーの最終定理」への挑戦が始まったが―。天才数学者ワイルズの完全証明に至る波乱のドラマを軸に、3世紀に及ぶ数学者たちの苦闘を描く、感動の数学ノンフィクション。

まるでフィクションかと思うようなあらすじだが、紛うことなき事実。

数学者たちの数多の人生がこの難題の前に散っていった。そのドラマの重なりに、思わず涙する。まさか数学でこんなに感動するなんて思わなかったよ!

ちなみに私はアホちゃんなので、作品内で出てくる数学にはまったく付いていけなかったのだが、全く問題なしに楽しめた。しかも読み終わったあとは、異常に数学を勉強したくなった。

とある中学校でこの本を読ませたところ、数学の成績が急上昇したという逸話は有名。

 

『特殊清掃 死体と向き合った男の20年の記録』

「特殊清掃」とは、遺体痕処理から不用品撤去・遺品処理・ゴミ部屋清掃・消臭・消毒・害虫駆除まで行う作業のこと。通常の清掃業者では対応できない特殊な清掃業務をメインに活動している。

孤立死や自殺が増え続ける、この時代。その凄惨な現場の後始末をするなかで著者が見た「死」と、その向こう側に見えてくる「生」のさまざまな形は、読者を不思議な感動に誘う。

高校生にもなったら、死体の話とかにも耐性が付いてきていると思うので、ぜひこの名作を読んでもらいたい。死生観に強烈な影響を及ぼすはず。

誰もが知っている「いつか死ぬ」という事実。しかしながら、なぜかみんなが「まだ大丈夫だろう」と思いながら生きている。

そんな我々の浅はかさを、腐乱死体という観点から強烈に教えてくれるのが、本書の最大の魅力だと思う。

この本を読めば、生きていることと同様に、死ぬことも当たり前であることが分かるはずだ。

 

大学生向け

先に謝罪しておくが、私は生まれながらの高卒なので、大学がどんなところで大学生がどんな感じなのかは、小説作品の中でしか知らない。

なので大学生ぐらいのときのアホな自分を思い出して、オススメ本を選出してみた。立場はどうであれ、年頃の人間が考えることなんて似たり寄ったりだと思う。

人生において勢いが必要に瞬間というのは少ないのだが、少ないながらも絶対的に存在する。

そんなときに力になってくれる名作である。

これを読んで燃えないのであれば、あとは着てる服に火をつけるぐらいしか手はないんじゃないだろうか。

『自分の中に毒を持て』岡本太郎

“才能なんて勝手にしやがれだ”
“だめ人間なら、そのマイナスに賭けてみろ”
岡本太郎の遺した作品と言葉は、いまでも私たちに鋭く問いかけています。
瞬間を生き抜く、岡本太郎のパッションは、強い力をもって私たちの生命にズシンと響くのです。
歓喜と驚きに満ちた人生を、あらためてつかみとってください。

世界に誇る日本の芸術家、岡本太郎。

その溢れんばかりのエネルギーは、文章を通して読み手に感染させるほど。完全に異常者でしょ、この人。

勢いに任せた文章になるかと思いきや、やはりそこは芸術という「表現」を生業にしている人間である。伝わり方が尋常じゃない。

読みながら思わず本を放り出してしまいたくなるぐらいの衝動が走るはずだ。岡本太郎に感化されて、あなたも異常者になろう。

 

『ゼロ──なにもない自分に小さなイチを足していく』堀江貴文

堀江貴文はなぜ、逮捕され、すべてを失っても、希望を捨てないのか?ふたたび「ゼロ」となって、なにかを演じる必要もなくなった堀江氏がはじめて素直に、ありのままの心で語る、「働くこと」の意味と、そこから生まれる「希望」について。

ホリエモンがちゃんと自分で執筆した最後の本。それだけに気合の入り方が、他の作品とは比べ物ならない。自伝なので当然だが、魂が刻みつけてあるかのような文章だ。

岡本太郎の著作に比べるとだいぶ文章の熱量は低めなのだが、ホリエモンの冷静だけれども、夢中になって楽しむ生き方や、物事に対する真摯な姿勢が文章の端々から伝わってきて、強く胸を打たれる。ふつーに泣いちゃったよ。

全力で生き、これからも全力を出し続ける男の言葉。ぜひとも食らってほしい。

以上。学生時代を存分に楽しんでもらい。

※この記事を読んで私のブログが気になった方は、ぜひ覗いてみてください。

「俺だってヒーローになりてえよ」